「自分軸」と「他人軸」という言葉があります。
自分軸で生きている人と、他人軸で生きている人は、どんな違いがあるのでしょうか?
自分軸で生きるためにはどうしたら良いのでしょうか?
自分軸と他人軸の違いや、自分軸で生きるための自分軸の作り方を詳しく解説していきます。
自分軸で生きている人と、他人軸で生きている人の6つの違いとは?
思考か身体か
自分軸で生きている人は、身体の感覚を大切にしています。私たちの身体は約60兆個の細胞からつくられているといわれ、それぞれの細胞にDNAが宿っています。
DNAという観点でみれば、実は私たちは生命の誕生以来、一度も死んでいません。DNAの情報を何億年もの間、ずーーーっとバトンタッチしてきました。
だからこそ、身体は答えを知っています。思考でごちゃごちゃ考えても分からないことでも、身体は答えを知っています。そして、それを細胞レベルで感覚として教えてくれたり、直感として降りてきたりします。
自分軸で生きている人は、そんな目に見えない感覚的なもの、直感、細胞の喜びなどを大切にする傾向があります。
他人軸で生きている人は、思考が中心です。損か得か、メリットがあるかデメリットか、という視点で判断する傾向にあります。
やりたい?すべき?
自分軸で生きている人は、「~をしたい(したくない)」「~をやりたい(やりたくない)」という言葉を使うことが多いです。
自分がしたいからする、自分がしたくないからしない、という価値基準があり、「自分が心から求めていること、喜べること、ワクワクすること」を選択する傾向にあります。
他人軸で生きている人は、「~をすべき(してはいけない)」「~ねばならない」のような言葉を使いがちです。これは「本当はやりたくないけど、やるべき、やらねばならない」というニュアンスを含んでいます。
何のために仕事をする?
自分軸で生きている人は、自分のために仕事をしています。自分が楽しいかどうか?自分が喜べるかどうか?を大切にし、「自分が満たされることで人を喜ばせることができる」という社会貢献になるので、仕事をすることが人生の喜びに繋がります。
他人軸で生きている人は、会社のために、家族のために、人の期待に応えるために仕事をしています。
それはもちろん自分軸で生きている人も同じですが、自分軸の人は、あくまで「自分が楽しく仕事をした結果そうなっている」という感覚なのです。
他人軸で生きている人は、自分を犠牲にして「会社のために~しなければならない」というイメージなので、仕事が人生の喜びではなく苦しみに繋がりやすいです。飲み会ではいつも上司の愚痴や不満ばかり・・・というタイプの人は、他人軸で生きている人だと考えられます。
人からの評価
自分軸で生きている人は、自分と他人をしっかり分けているので、人からどう思われるか?人からどう評価されるか?をあまり氣にしない傾向にあります。だからこそ、人を評価することもしません。地位や肩書きなどで人を判断することもありません。
他人軸で生きている人は、人からどう思われるか?をとても氣にする傾向にあります。人から嫌われることを恐れています。他者が下す評価がイコール、自分の評価なのです。
だからこそ、地位や肩書き、収入、経歴などで人を判断する傾向にありますし、自分自身もそれを求めるパターンになりやすいです。人から評価されたい、人から認められたい、人から愛されたい、というような承認欲求も強くなりがちです。
自立か依存か
自分軸で生きている人は自立している状態にあり、とても自由度が高い生き方をしています。自分で物事を決断し進んでいきます。人からの評価は氣にしないことや、人は人、自分は自分という切り分けができているので、自分の判断で行動しています。
そのぶん、「自己責任」の世界であり、全ての判断の責任が自分に降りかかってくる状態でもあります。
他人軸で生きている人は依存状態でありやすく、自由度の高くない生き方をしています。自分以外の誰かの判断を軸とした行動となり、いわば、他の誰かの自分軸に巻き込まれてしまっている状態とも言えます。
自立した「自己責任」の世界と比べると、自分が判断する必要がないため責任を負うこともありません。
創造性のありなし
自分軸で生きている人は「創造性」の高い人生を歩むことになります。そこに絶対的な正しい・間違いの答えはありません。自分なりの答えを見つけていく生き方です。
例え苦難や困難なことがあっても、より良い人生の旅路の1つの過程として捉えることができます。
他人軸で生きている人は、他の人のルールや社会のルールなどに「適合」していく人生を歩みます。すでにある答えに自分を合わせていく生き方なので、創造性の低い人生となります。
他の人のルールや社会のルールに合わせて、「どれが正解なのか?」を常に考えているような状態でもあります。
自分軸で生きるための自分軸の作り方3つのポイント
ここまで自分軸で生きる人と、他人軸で生きる人の違いについて解説しました。
100%自分軸で生きている人はいません。
100%他人軸で生きている人もいません。
あくまで、どちらがより自分の軸になっているかの違いです。
では、より自分軸で生きるためにはどうすれば良いのでしょうか?自分軸で生きるための、自分軸の作り方をご紹介します。
「自分がどう生きたいのか?」を具体的にする!
何事も長期的な目的を決め、短期的な目標を決め、目標を達成するために具体的な行動ステップに落とし込むことが大切です。具体的な行動が分かれば、あとは日々コツコツと行動をするだけで、目的の達成に近づいていきます。
「よし!明日から頑張ろう!」と何となく思っていても、次の日になれば、ぐーたらしてしまい、「明日こそは頑張ろう!」みたいな先延ばしパターンになりやすいです。
なんとなく「頑張ろう!」という思考はボンヤリとしていて抽象的なので、何をしたら良いか分からないのです。だからこそ、「朝6時に起きる」「トイレ掃除をする」「○○の本を5ページ読む」など、誰が見ても分かるように具体化することが大切なのです。
ですので、自分に向き合い、「自分がどう生きたいのか?」をよくよく考え、それを具体的な行動のステップに落とし込んでいくようにしましょう。
好きなことをやる、嫌いなことをやらない
自分軸といっても、何が自分の軸だか分からない、という人も多いです。適当に「これが自分軸かも・・・」と思って設定してしまったら、途中で軸がブレたり挫折する可能性が高いでしょう。初期設定が大事なのです。
なぜ間違った軸を選んでしまうのでしょうか?
それは、自分軸を考えているつもりでも、「他人軸」で選んでしまっている可能性があるからです。もともと他人軸で生きている人は、どうしても「誰かのために」「お金のために」「会社のために」のような思考の習慣ができてしまっています。
その感覚のまま、自分軸を設定しようとしても、なかなか上手くいきません。
ですので、自分軸の選び方として、「好きか嫌いか」「ワクワクするかどうか」という基準で選んでみましょう。
本当に好きなこと、ワクワクすることは継続できます。具体的な行動をし続けることができます。継続は力なりと言いますが、続けるうちにだんだんと自分軸が確立してくるでしょう。
注意して欲しいのは、「人にどう思われるかな~?」とか「より社会に貢献するにはどうしたらいいか?」など、他人軸で考えないことです。純粋に、自分自身が何が好きで、何にワクワクするのか、という基準で行動しましょう。
好きなことがいまいち分からない場合は、嫌いなことをやめることからスタートするのもオススメです。好きなことをして、嫌いなことはやらない、と決意して行動することが自分軸の作り方の1つです。
自己受容する
自分軸を作るために大切なことの1つが、自己受容することです。自己受容とは、自分を許して愛してあげることです。
他人軸で生きている人は、ある意味、自分をないがしろにしている状態だとも言えます。自己評価が低く、自分を大切に扱っていないのです。
「自分の好きなことをやっていい」「嫌なことはやらなくていい」「自分は自分のままでいい」と自分を許してあげましょう。自己受容し、自分が好きなことをやれば、自分が幸せになり、自然と周りの人たちも幸せにするのです。
自分軸がある人は、自分を愛している傾向にあります。
自分を愛しているからこそ、自分の好きなことワクワクすることに集中できるのです。自分が本当にやりたいことに気づくことができるのです。これは決してナルシストというワケではありません。
勇気を出して小さな行動を積み重ねよう!
今まで他人軸で生きてきた人が、自分軸に切り替えるのは最初は大変かもしれません。
「どうしても人から変に思われたらどうしよう?」のように不安になりますし、実際、人から何か指摘されようものなら「やっぱりやめようかな」と尻込みしてしまうことでしょう。
ですので最初は、ストレスのかからない範囲、もしくはちょっと負荷がかかるくらいの、なるべく小さな行動からスタートするのも1つの手です。
・嫌いなことをしない。
・ワクワクすることをする。
・心が向かないことはやらない。
自分軸を作るためには、とにかく勇気を出して行動することが大切です。
自分軸がある人は、もともとスゴい何かを持っていたワケではなく(もちろんそういうケースもありますが・・・)、自分の内なる声に従って、勇気を出してコツコツ行動をし続けてきただけなんです。
ぜひ、好きなこと・ワクワクすることを具体的にステップ化して、勇気を出してコツコツと行動を積み重ねていただけたらと思います。